まさひろの『複雑怪奇雑文雑多』

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『シャーロック・ホームズ ボヘミアの醜聞』記憶に残る短編名作。

久しぶりに「シャーロック・ホームズの冒険」を読みました。何年ぶりだろ?最近は当世流行りの本ばかり読んでいて、古典を読んでいなかった。イカンですね、本当に自分が面白いと思う本を読まないと。今回読んだのは創元推理文庫版のシャーロック・ホームズの冒険です(訳者 深町真理子さん)。

 

1.ボヘミアの醜聞は記憶に残る

今回は「シャーロック・ホームズの冒険」の中の「ボヘミアの醜聞」の感想を書こうと思います。ご存知のように「ボヘミアの醜聞」は『シャーロック・ホームズの冒険』の一番最初にある物語です。ですのでシャーロック・ホームズの冒険を読む人はほとんどの場合、ボヘミアの醜聞を一番最初に見ることになる。いきなりラストから読む変態さんもいるかもしれませんが。

 

シャーロック・ホームズの冒険自体がホームズシリーズ短編集の中でも一番最初の本です。一番最初の本、なおかつ先頭の物語。ホームズを読んだ人のことのある人にとってボヘミアの醜聞は記憶に残りやすい物語といえます。

 

2.ホームズの女性観を変化させる

私にとっても「ボヘミアの醜聞」は記憶に残る作品となっています。理由はなんといっても、ホームズが負けてしまうから。まあ「負ける」という表現はおかしいかもしれませんが、「いっぱい食わされた」。あのホームズがいっぱい食わされる、前代未聞。しかも読書を始めていきなりかいっていうね。展開が衝撃的です。

 

シャーロック・ホームズはアイリーン・アドラーに見破られるわけですが、この物語が終わるまではおそらくは女性をバカにしていたホームズwww。この物語が終わると、

かつて彼は、女性の知恵をばかにし、しばしば揶揄の種にしていたものだが、それも最近はあまり聞かれなくなった。

と女性に対する見方が変化しています。ホームズの裏をかいたアイリーン・アドラーは彼にそうとうなショックを与えたと見るべきですwww。

 

3.ホームズ推理術を遺憾なく発揮するも

まあホームズも依頼を遂行するために、途中まではうまくいっていた。もう少しで依頼を完了できるはずだったのに、最後の最後で裏をかかれた。惜しかったですね。

 

この依頼ではいつものホームズの行動をとっていました。というかこのボヘミアの醜聞での行動が、ホームズの行動の代名詞といっていいくらいです。ホームズの変装、人を雇っての陽動(少年たちを動員することを連想させる)、人の行動の裏をかくなど、いかにもホームズらしい。

 

ホームズ探偵術をボヘミア王事件では遺憾なく発揮しています。そのあたりの冒険も見ていて楽しい短編です。ただこれらの作戦は裏目にでてアイリーン・アドラーに見破られるわけですが、、、。個人的にはホームズの演技がわざとらしかった感じもしますし、ホームズの油断もあったように感じますね。楽勝楽勝みたいなwww

 

4.やはり親友な2人が嬉しい

このボヘミアの醜聞が記憶に残る作品なのは、ホームズとワトソンの再会とその後を知れるのも大きい。まずワトソンは結婚しているし、ホームズは相変わらずです。2人がしばらく会っていなかったというのはちょっとした驚きでした。しかし再会したときにホームズがワトソンを迎えて、

とはいえ、私がきたのを喜んでいてくれているのはわかった。

とあるのはこちらとしても嬉しかった。ホームズものって推理小説なのかもしれませんが、2人の関係性というのも魅力なのだなって感じます。この2人の冒険を再び見られて嬉しい、という気持ちが文章を読んでいて湧き起こってきます。

 

5.これは名作だ

この物語は読んでみると、めちゃくちゃ面白い。読んだのは何度目かの再読ですが、やはり面白いなと。そして記憶によく残っている作品だということを再確認しました。シャーロキアンという言葉があるのも納得だし、こういう作品があるから現在でもシャーロック・ホームズが風化することはないのでしょうね。

 

そして今回読んだ、創元推理文庫の深町真理子訳のホームズは良かったですね。ホームズ物はお堅い翻訳というイメージがあったのですが、深町版は柔らかい感じをうけましたし読みやすい。良かったです。